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石黒伸のポートレート
SHiN iSHiGURO

ABOUT SHiN

石黒 伸

医師・開発者いしぐろ・しん / SHiN iSHiGURO

見えないところに、惹かれて。

原点は、ファーブル博士と野口英世博士への憧れ。そして、熱帯魚への熱中です。医学部時代には熱帯魚店で、水質管理と魚の繁殖に没頭していました。

泌尿器科から腎移植外科へ。長年の在宅医療と認知症医療を経て、いまは長寿医学へと探究を広げています。目の前の一人を診ることが、僕の土台です。

身体を診ること、里山や古民家に手を入れること、仕組みをつくること。どれも、見えない内側まで心地よく整えたいという思いでつながっています。

ORIGIN

熱帯魚から、腎臓へ。

1976年、名古屋生まれ。東海中学・高校を経て、愛媛大学医学部へ進みました。原点にあるのは、ファーブル博士と野口英世博士への憧れ。そして、熱帯魚への熱中です。

医学部時代は6年間、熱帯魚店で働き、水質管理と魚の繁殖に没頭していました。憧れたのは、水景クリエイター・天野尚さんのネイチャーアクアリウム。水草を育て、野生由来の熱帯魚・ワイルドディスカスの繁殖にも成功しました。水槽の中に、ひとつの生態系を育てようとしていたのです。

魚が長く、健康に、美しく生きられる環境を考えるうちに、水質と濾過の仕組みへの関心が深くなっていった。その先に、身体の中で濾過を担う腎臓への興味がつながりました。

魚のために水を整える。この経験は、医師になってからも、里山やAIと向き合ういまも、僕の中に残っています。

魚を診ていたのではない。水を診ていた。

MEDiCiNE

病気から、暮らしへ。

2002年に愛媛大学医学部を卒業。愛媛大学附属病院の泌尿器科で、腎不全・腎移植の診療に携わりました。移植後の患者さんと向き合う中で免疫への関心が深まり、大阪大学大学院へ。研究に取り組んだ後、中退して大学の医局を離れました。

その後はフリーランスの医師として夜間救急に従事し、美容医療も経験しました。同じ時期にインドネシア、フィンランド、イタリアを訪ね、各地の医療や自然との関わりを学ぶように。食、水、環境へと、身体を考える視野が広がっていきました。

2008年、横浜で在宅医療を始めました。2011年には大阪・南本町に、重度の認知症のある方々を中心に診るアクアメディカルクリニックを開院。看護師や介護士、栄養士など、異なる専門を持つ人たちとケアを重ねてきました。

長く向き合ってきたのは、重度の認知症や神経難病のある方々です。家を訪ねると、診察室では見えない日々の暮らしが見える。何を食べ、どんな水を飲み、どこで眠り、どう過ごしているのか。身体の状態を考えるとき、その人が暮らす環境も切り離せません。

一人ひとりと長く関わり、その暮らしの中で身体を診る。在宅医療と認知症医療で重ねた経験が、栄養や長寿医学、そして人と土地をともに考える探究の土台になっています。

HEALTH

足す前に、土台を見る。

僕には、サプリメントマニアという一面もあります。2010年から本格的に研究・実践を始め、これまでに試してきた海外のサプリメントは500種類以上。成分だけでなく、組み合わせ、品質、吸収の仕組みにも関心を広げてきました。

製品を選ぶ側から、つくる側へ。MARUKO株式会社のサプリメント「MBMS」シリーズの開発では、配合設計や品質評価に携わりました。医師への講演や、サプリメントに関する相談・助言も重ねています。次世代吸収研究会では、新しい吸収技術の研究にも取り組んできました。

一方で、関心は「何を足せばよいか」だけには向きません。食べること、飲むこと、眠ること、暮らす場所。身体を支える日常の土台から考えることを大切にしています。2016年から2024年まで営んだコールドプレスジュース専門店 HARU JUiCE も、食と健康を考える実践のひとつでした。

認知症と向き合ってきた経験も、サプリメントへの探究も、著書に記してきました。書くことは、診療や日々の実践で生まれた問いを、より多くの人と分かち合うための仕事です。

「180歳まで生きる」は、僕が掲げている夢です。長く生きる時間を、どう豊かにするか。健康寿命への関心を、老化医学・長寿医学の探究へとつなげています。

LiFE

身体の外へ。土と森へ。

人の健康と、地球の健康を一緒に考えるプラネタリーヘルス。その視点は、在宅医療で感じていた「身体と暮らしは切り離せない」という問いの、その先にありました。

2020年からは、大阪・千早赤阪村の古民家を拠点に、里山の環境再生に取り組んでいます。2024年にはワークショップも始め、有機土木協会や地球守の職人たちとの交流を深めてきました。

土の中に水と空気の通り道をつくる。人間がすべてを再生するのではなく、微生物や昆虫、小動物、植物が働きやすい場を考え、整えていく。その役割に、医療とも通じるものを感じています。

人の身体と土地を、同じまなざしで診られないだろうか。その問いから育てているのが「流域医療」という見方です。診療と里山での実践を行き来しながら、知脈に記しています。

流域医療の考え方を読む

CRAFT

見えない場所も、美しく。

大工に弟子入りし、伝統的な木の家づくりを学びました。DIY、古民家の改修、木を手で刻む大工とのものづくり。マキタの工具にも目がありません。手を動かすことと、仕組みを考えることは、僕の中で地続きです。

小学生の頃からBASICでコンピューターに触れ、小学6年でエレキギターを始めました。中学生になると作曲や打ち込みも覚え、大学時代までバンドを続けました。水泳やスキーにも熱中。自分で試して、感覚をつかんでいくことが好きなのだと思います。

家なら、木と木のつなぎ目、壁の中、屋根の構造、床下。できあがると見えなくなるところにこそ、こだわりたくなる。Appleの共同創業者スティーブ・ジョブズに惹かれたのも、見えない部分にまで美しさを通す姿勢でした。

人を診るときも、見て、聴いて、叩いて、触れながら、見えない身体の内側を考える。画面の奥で動く仕組みも、家を支える構造も、身体も。内側から心地よく整えたいという思いでつながっています。

FUTURE

AIが働く場を、整える。

いまはAIネイティブに、システムやウェブサイトの設計・開発に取り組んでいます。プログラムを書くのはAI。僕が考えるのは、何をつくるか、どう役割を分けるか、何を確かめるか。そして、AIが力を発揮できる環境をどう整えるかです。

土の中に水と空気の通り道をつくるように、AIが働く環境にも、流れと余白をつくる。その先に、システムやウェブサイトが形になっていく。環境再生に向き合うときと、よく似た感覚があります。

人間の中だけでなく、自然界の中にも、AIが意味のある役割を持って共存していく。その可能性を探っています。異なる分野の知が出会い、発酵し、次の知を育てる「HuMuS Intelligence」も、その先にある構想です。

HuMuS Intelligenceの構想へ

SHARING THE QUESTIONS

現場から、社会へ。

LECTURES

医療の現場から、問いを届ける。

栄養療法を実践する医師に向けた講演を重ね、2020年には国際オーソモレキュラー医学会でブレインヘルスについて講演。2025年の国際栄養医学シンポジウムでは、環境再生を考える「Organic Surgery」という比喩を紹介しました。

MEDIA

専門の外にも、ひらいていく。

2018年に「ホンマでっか!?TV」に出演。「おはよう朝日です」などのテレビ番組への出演、雑誌「veggy」への寄稿を通じて、健康や暮らしを考える視点を伝えてきました。

WORDS

話す。書く。そして、問い直す。

2021年にYouTube「ドクター石黒のドクターストップ」を開始。著書、動画、note、そして知脈へ。日々の実践から生まれた問いを、さまざまな形で発信しています。

取材・講演のご相談

JOURNEY

歩いてきた道。

  1. 1976

    名古屋に生まれる。

  2. 2002

    愛媛大学医学部を卒業。泌尿器科から腎移植外科へ進む。

  3. その後

    大阪大学大学院で免疫研究に取り組む。中退後はフリーランスの医師として救急などに携わる。

  4. 2008

    在宅医療を始め、認知症医療と長く向き合う。

  5. 2010

    サプリメントの本格的な研究・実践を始める。

  6. 2011

    大阪にアクアメディカルクリニックを開院。

  7. 2016

    コールドプレスジュース専門店 HARU JUiCE を開く(2024年閉店)。

  8. 2018

    「ホンマでっか!?TV」に出演。

  9. 2020

    千早赤阪村で、古民家を拠点とする里山の環境再生を始める。

  10. 2021

    YouTube「ドクター石黒のドクターストップ」を始める。

  11. 2024

    里山のワークショップを始め、環境再生の職人たちとの交流を深める。

  12. いま

    長寿医学を探究しながら、AIが働く場を整え、ともに仕組みを育てる。

ROLES

役職・所属

株式会社HAiND
代表取締役
医療法人アクア
理事長
一般社団法人プラネタリーヘルスイニシアチブ(PHI)
理事

BOOKS

問いを、一冊に。

飲んではいけないサプリメント 飲んでもいいサプリメントの表紙

SUPPLEMENTS

飲んではいけないサプリメント 飲んでもいいサプリメント

三笠書房

告白します、僕は多くの認知症患者を殺しました。の表紙

BRAiN HEALTH

告白します、僕は多くの認知症患者を殺しました。

現代書林

病気になるのはもうやめようの表紙

HEALTH & LIFE

病気になるのはもうやめよう

悠飛社

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